← Vol. IV · NutritionIssue · 06  ·  May 20, 2026  ·  6 min read
栄養 · 第 06

オメガ3、量よりEPA/DHAの比。

総量だけ見ると効果はぼやける。EPA優位の摂取が、心血管リスクを動かす。

AMPL Editorial · Tokyo3 References
30秒で、持ち帰る。
  1. 01Bhatt 2019 NEJM(REDUCE-IT、n=8,179): スタチン下の高TG患者で純EPA 4g/日が主要心血管イベント25%減(HR 0.75)。
  2. 02Aung 2018 JAMA Cardiology(10試験、n=77,917): 通常用量の EPA/DHA 混合サプリには心血管予防効果なし。
  3. 03Mozaffarian & Wu 2011 JACC: 抗炎症・TG低下・抗不整脈の機序を統合する基礎レビュー。
本文

オメガ3の話は、長らく雑に扱われすぎた。種類と比率と量を分けて見ると、絵がはっきりする。「魚油サプリ全般」では、ぼやけた答えしか出てこない。

REDUCE-IT という、量と純度の境

Bhatt 2019 NEJM の REDUCE-IT 試験は、スタチン治療下で高TG血症(135〜499 mg/dL)の患者 8,179 人を対象に、純EPA(イコサペント酸エチル)4g/日 vs プラセボを比較した。主要心血管イベントは HR 0.75(25%減、p<0.001)。「EPA単体・高用量」が明らかに有効。

通常サプリは、効かなかった

対照的に Aung 2018 JAMA Cardiology のメタ解析(10試験、77,917人)は、通常用量(おおむね 1g/日前後の EPA/DHA 混合)のサプリでは、心血管イベントの有意な減少を示さなかった(HR 0.96)。「魚油はとっておけば安心」という過去の常識は、薄まっていく。

−25% MACE
REDUCE-IT 主要心血管イベント
Bhatt 2019 — 純EPA 4g/日、スタチン下高TG

機序が告げる、本当のターゲット

Mozaffarian & Wu 2011 JACC の包括レビューは、EPA/DHA の生理作用を抗炎症・中性脂肪低下・抗不整脈・血圧低下で整理した。一般人口での「予防的サプリ」と、特定の高リスク集団での「治療」は別の問題。前者は食事から、後者は処方として、として分けるのが現代的な読み方。