← Vol. III · SleepIssue · 07  ·  Jun 3, 2026  ·  5 min read
睡眠 · 第 07

朝の光、10分が時計を巻く。

屋外の朝光は、室内の数十倍の照度。サーカディアンは、ここで一日分整う。

AMPL Editorial · Tokyo3 References
30秒で、持ち帰る。
  1. 01Khalsa 2003: 単発のブライトライト暴露で、朝は位相前進・夜は位相後退の二相性 PRC。
  2. 02Zeitzer 2000: 100ルクス(暗めの室内光)で、すでに最大位相前進の50%が得られる対数曲線。
  3. 03Wright 2013(キャンプ実験): 屋外自然光だけで概日時計が2時間前進、メラトニン開始が日没に同期。
本文

サーカディアン・リズムは、夜だけ整えても合わない。朝の光が、一日の時計を巻く本当のスイッチ。

100ルクスでも、半分は効く

Zeitzer 2000 J Physiol は、ヒトの概日ペースメーカーの光感受性を対数曲線で描いた。100ルクス(暗めの室内)で、すでに最大位相前進の50%が得られる。光の強度は線形ではなく対数で効くため、「桁を上げる」ことが重要になる。

屋外という、別の桁

屋外の朝光は、曇天でも10,000ルクスを超える。室内の100〜500ルクスとは桁が違う。Wright 2013 のキャンプ実験は、屋外自然光だけで概日時計が2時間前進し、メラトニン分泌の開始が日没に同期することを示した。電気照明が、私たちの時計を後ろに引いている。

10,000+lux
屋外の朝光(曇天でも)
vs 室内 100–500 lux

なぜ朝なのか — 位相応答曲線

Khalsa 2003 は、単発のブライトライト暴露で位相応答曲線(PRC)を精密に描いた。朝の光は時計を前に進め、夜の光は後ろに引く。同じ光でも、浴びる時間帯で意味が反転する。「朝に屋外で10分」は、最も少ない介入で最大の位相前進を取りに行く処方。