Reading skill · 5 stages
論文を、眺める側から、自分で読み解ける側へ。
論文を批判的に読み、生活へ翻訳できるようになるまでを5段階に分けた。 自分が今いる段階を選び、そこから順に進む。 各段階のページは一通り読むと20〜75分で完走できる。
L1
知っている
論文の階層と立ち位置を知る。
25 minopen
L2
構造が見える
論文の身体図を読む。
20 minopen
L3
数字を読む
効果量と不確かさを区別する。
30 minopen
L4
偏りを見抜く
バイアスと出典を確かめる。
25 minopen
L5
一本を読む
7日間で、論文を読み切る。
85 minopen
どこから始めても構わない。L1 から順に進むのが標準ルートだが、 すでに IMRaD 構造を知っている読者は L3 から、 メタアナを読みたい読者は L5 から入っても良い。
Opening · 序
論文は、答えではない。
判定の道具だ。
「論文に出ている」と聞くと、確定情報のように響く。けれど査読論文は「答え」ではなく「ある条件下のデータ」にすぎない。
このページは、ビジネスアスリートが「論文を眺める側」から「自分で読む側」へ移るための地図。
論文の読み方 — A guide to reading papers as a business athlete.
Day 0
論文を、7日で読み切る。
1日10〜15分、ノートと PMID 一つあれば足りる。題材は Morton 2018 BJSM。タンパク補給と筋肥大の代表的なメタアナリシス。月曜から始めて、日曜に判定を出す。
The 7-Day Reading Program
なぜ、7日か。
論文1本を一気に読み切るのは、慣れていないと2時間かかる。途中で迷子になる。 7日に分ければ、1日の負担は10〜15分。仕事の合間や朝のコーヒーの時間に収まる。
題材の Morton 2018 は、タンパク補給と筋肥大に上限があることを初めて定量化した代表作。 49 RCT・1863名のメタアナリシス、Open Access、PubMed と PMC で全文が読める。 入門の1本としてこれ以上ない。
法廷の証拠、という視点。
メタアナリシスは判決ではない。法廷で複数の証言を整理し、重みを付けて採用する「証拠評価書」に近い。 どの証言を採用し、どれを除外したか。その根拠は Methods に書かれている。
Results に現れる数字は、その採用基準の産物にすぎない。 だから論文を読むとは、まず採用基準を読むこと。 7日かけて、Morton 2018 が出した「判定」の輪郭を自分の目で確かめる。